障害年金以外のサポート制度

障害年金以外にも病気や怪我をした場合の支援制度があります。以下、概略をご紹介します。

目次

・傷病手当金

・特別障害者手当

・障害児福祉手当

・児童扶養手当

・雇用保険

・高額療養費制度

傷病手当金

 業務外の病気や怪我で仕事を連続して3日間休んだ場合、4日目以降の休んだ日に支給されます。

 

 

支給額

 

 原則一日当たり 支給開始日以前から12ヶ月間の各標準報酬月額の平均額÷30(日)×2/3の金額です。

 

 ・標準報酬月額とは、健康保険料を算定しやすいように月収に応じて健康保険法上50等級に区分した金額

  です。

 

 ・標準報酬月額が12ヶ月分なくとも傷病手当金は受給できます

 

 

支給期間

 

 支給開始日から休んだ日を通算して1年6ヶ月です。

 

 

支給の調整

 

 休んだ日に給与の支給がある場合、傷病手当金は支給されません。ただし、給与の額が傷病手当金の額よ

 り少ないときは差額が支給されます。

 

 

障害厚生年金との調整

 

 傷病手当金と同一の病気や怪我が原因で障害厚生年金を受給している場合、傷病手当金は支給停止になり

 ます。

 

 ただし、傷病手当金の一日の支給額が、障害厚生年金(同一の病気や怪我が理由で支給される障害基礎年金を

 含む額) 360分の1分の額より多いときは差額が支給されます。

 

 なお、20歳前傷病による障害基礎年金を受給しても所得制限の対象にならなければ支給停止はしません

 

 

障害手当金との調整

 

 傷病手当金と同一の病気や怪我が原因で障害手当金を受給している場合、傷病手当金の合計額が障害手当

 金の額に達するまで傷病手当金は支給されません。

 

 

出産手当金との調整

 

 出産手当金が支給される場合、傷病手当金は支給されません。ただし、出産手当金の額が傷病手当金の額

 より少ないときは差額が支給されます。

 

 

労災保険の休業補償との調整

 

 過去に労災保険の休業補償給付を受給し、その時と同一の病気や怪我で労務不能になった場合、傷病手当金

 は支給されません。また、休業補償給付の受給中に業務外の病気や怪我で労務不能になった場合も傷病手当

 金は支給されません。ただし休業補償給付の額が傷病手当金の額より少ないときは差額が支給されます。

 

 

退職後の傷病手当金

 

  退職前から傷病手当金を受給していれば退職後も受給できるが、老齢退職年金を受給すると傷病手当金は

  支給されません。ただし、齢退職年金の360分の1の額が傷病手当金の一日の額より少ない場合、差

  額が支給されます。

 

 

 傷病手当金の受給については、お勤め先にご相談して下さい。

 


特別障害者手当

精神または身体に著しく重度の障害があり、日常生活で常時特別の介護が必要な20歳以上の在宅している人に支給されます。

 

 

在宅とは

 

 グループホーム、有料老人ホームに居住することは「在宅」に当たりますが、病院に入院して3ヶ月以上に

 なる人、日本国内に住所がない人は対象外です。

 

 

所得制限

 

 本人、配偶者、扶養義務者の前年の所得が一定額以上のときは支給されません。なお、障害年金と併用可能

 です。

 

 

支給額

 

 支給額(令和8年度)は3万450円です。支給時期は、2月、5月、8月、11月の年4回。各月前2ヶ月分を含

 めた額が支給されます。

 

 

支給手続き

 

 支給手続きは、お近くの市区町村の窓口で行います。


障害児福祉手当

 精神又は身体に重度の障害があり、日常生活で常時介護が必要な20歳未満の在宅の方に支給されます。

 

 

対象外の人

 

 障害福祉施設に入所していたり、病院に3ヶ月以上の入院をしている人は対象外になります。

 

 

支給額

 

 (令和8年)1万6千560円です。

  支給は2月、5月、8月、11月の年4回です。各月前2ヶ月分を含めた額が支給されます。

 

 

所得制限

 

 受給資格者、または配偶者や同居する両親の前年の所得が一定額を超えると支給されません。

 

 

支給手続き

 

 手続きはお近くの市区町村の窓口で行います。


児童扶養手当

18歳以後、最初の3月31日に至るまでの児童(障害児は20歳未満)を監督・保護している一人親家庭に

支給されます。父母の一方が障害状態にある場合も対象になります。

 

 

対象外の人

 

 国内に住んでいない、児童福祉施設に入所、里親に子供が託されている、父母の事実婚の配偶者に養育され

 ている場合は対象外です。

 

 

支給額

 

 (令和8年度)子1人 4万80590円(全部支給)、4万8040円~1万1340円(一部支給)

 

       加算額 子2人目以降一人につき1万1350円(全部支給)、1万1340円~5千680円(一部支給)

 

 支給は奇数月、年6回行われます。

 

 

所得制限

 

 受給者本人、配偶者、扶養義務者の前年の所得額によって手当が一部制限されます。

 

 

支給手続き

 

 手続きはお近くの市区町村の窓口で行います。

 

児童扶養手当」と「児童手当」は名称が似ていますが別の制度です。児童手当は、15歳になってから最初の3月31日を迎えるまでの子がいる家庭に支給されます。

 

児童扶養手当と児童手当、児童扶養手当と障害年金は併給可能です。


雇用保険

基本手当

 

 勤め先を辞めた後、失業中の生活保障のために「基本手当」が支給されます。「失業手当」や「失業保険」な

 どの名称で知られているものです。

 

 

支給要件

 

 支給要件は離職日から遡ること2年の期間に、勤務日数が11日以上ある月が12ヶ月以上ある人、または

 心身の障害や病気・怪我が理由で離職した場合は、離職日から遡ること1年間に勤務日数が11日以上ある月

 が6ヶ月以上ある人に支給されます。

 

 

受給額

 

 受給額は退職前の6ヶ月の給与をもとに算出されます。受給できる日数は90日~360日になります。受

 給できる日数は離職時の年齢、勤続年数、離職理由によって異なります。障害や病気で退職した人は一般の

 人より給付日数が多くなります。

 

 

支給

 

 支給は原則28日に1回、公共職業安定所(ハローワーク)から失業の認定を受けた日数分が支払われま

 す。ハローワークの職業紹介、公共職業訓練等の受講、職業指導の拒否など就職活動を行わなかった場合や

 不正受給した場合は支給制限されます。

 

 また、自己都合退職の場合は2ヶ月、自分に重大な理由があって解雇された場合は3ヶ月の給付制限があ

 り、給付制限終了後に基本手当が支給されます。


高額療養費制度

高額療養費制度は同じ月の窓口で支払った医療費が自己負担限度額を超えると、超えた分の医療費が払い戻される制度です。自己負担限度額は年齢、収入によって定められています。

 

支給対象となる医療費は患者が支払った自己負担額になります。ただし、食事、居住費、差額ベッド代、先進医療などは対象外です。

多数回該当

直近1年で高額療養費に3回以上該当すると4回目から限度額がさらに引き下げられます。多数回該当の限度額も年齢、収入によって定められています。

世帯合算

世帯合算とは

 

 同じ月に同世帯の家族が医療機関を受診した場合や1人で複数回受診をした場合、世帯で自己負担額を合算

 できます。その合算額が限度額を超えると、超過分が高額療養費として払い戻されます。

 

 合算は同一の公的医療保険に加入している家族間で行われます。例えば、共働き夫婦など別々の健康保険に

 加入している場合は対象外です。

 

 

合算できる自己負担額

 

 合算できる自己負担額は70歳未満では2万千円以上、70歳以上は金額に制限はありません。自己負担額

 は医療機関ごとに計算します。同じ医療機関の場合は外来、入院、医科、歯科に分けて計算します。

申請方法

高額療養費の申請方法は加入している公的医療保険(健康保険組合、全国健康保険協会の都道府県支部、市町村健康保険など)に支給申請書を提出、または郵送します。

 

加入している医療保険は健康保険証の表面に表示しています。手続きの詳細は各公的医療保険にお問い合わせて下さい。高額療養費は、支給までにかかる時間は診療月から少なくとも3ヶ月です。診療月の翌月から2年間までは過去に遡って支給申請できます。

 

窓口での医療費の支払いが難しい場合は、無利息でお金を借りられる「高額医療費貸付制度」があります。借りられる金額は加入している公的医療保険によって異なります。詳細は各公的医療保険にお問い合わせて下さい。

事前に医療費が高額になると予想されるとき

 事前に医療費が高額になると予想されるとき、70歳未満の方または現役並みに収入がある70歳以上の方は医

 療機関の窓口での医療費の支払いを自己負担限度額に抑える方法が2つあります。

 

 

1.マイナンバーカードを健康保険証として利用できる医療機関の場合

 

  マイナンバーカードを提示し、「限度額情報」の提供に同意する。

 

 

2.マイナンバーカードを健康保険証として利用できない医療機関の場合

 

  加入している公的医療保険から限度額適用認定証」を交付してもらい、医療機関の窓口で提示する

 

 

  どちらかの方法を利用すると、医療費の支払いが自己負担限額を超えることはありません。なお、自己負

  担限度額は年齢、収入によって異なります