大病や怪我により心身に障害を負い、障害を治すための手術や通院で医療費が大変だと感じている方はいませんか。家計が苦しくなるのは避けたいですよね。そうした人たちの医療負担を軽減する制度が更生医療(自立支援医療)です。
この記事では自立支援医療の一つである更生医療についてご紹介します。この記事を最後まで読めば更生医療(自立支援医療)について概要が理解できます。
目次
・更生医療(自立支援医療)とは
・対象者
・対象となる障害、医療
・自己負担額と自己負担上限月額
・申請の流れ
・必要な書類
・まとめ
更生医療(自立支援医療)とは
更生医療(自立支援医療)とは、身体障害者が障害の除去、軽減を見込める医療を受けると、医療費の自己負担が軽減できる制度です。
対象者
対象者は次の2つの要件に該当している方です。
1.身体障害者手帳を持っている18歳以上の方
2.障害の除去、軽減を確実に期待できる医療を受けた方
対象となる障害、医療
対象となる障害、医療は次のとおりです。
〇視覚障害 医療
・白内障 → 水晶体摘出手術
・角膜混濁 → 角膜移植術
・網膜剥離 → 網膜剥離手術
〇聴覚、平衡機能の障害 医療
・外耳道閉鎖等 → 外耳道形成術等
・慢性中耳炎 → 鼓室形成術等
・感音難聴 → 人工内耳埋込術等
〇音声機能、言語障害又は咀嚼(そしゃく)機能の障害 医療
・口蓋裂、兎唇等による音声、言語機能障害 → 口唇形成術
・唇顎口蓋裂の後遺症による咀嚼(そしゃく)機能障害 → 歯科矯正治療
〇肢体不自由 医療
・皮膚 → 皮膚弁移植術、皮膚弁形成術
・骨 → 骨切り術、骨移植術
〇心臓機能障害 医療
・心臓弁膜症 → 弁形成術
・先天性心疾患 → 開心根治手術
心臓移植術及び移植後の抗免疫療法
〇腎臓機能障害
医療:血液透析、腎移植、腎移植術後の抗免疫療法
〇小腸機能障害
医療:中心静脈栄養法、経腸栄養法(経管により成分栄養を与える方法)及びそれらに伴う医療に限られる
〇免疫機能障害
医療:抗HIV療法(HIVそのものに対する抗ウイルス療法)
〇肝臓機能障害
医療:肝臓移植術、肝臓移植後の抗免疫療法など
自己負担額と自己負担上限月額
自己負担額と自己負担上限額は次のとおりです。
〇自己負担額 1割負担(市町村民税23万5千円未満の世帯)
〇自己負担上限月額
・生活保護世帯 0円
・市町村民税非課税世帯 「重度かつ継続」に該当しない 「重度かつ継続」
(本人の収入80万円以下) 2500円 2500円
・市町村民税非課税世帯 「重度かつ継続」に該当しない 「重度かつ継続」
(本人の収入80万円超) 5000円 5000円
・市町村民税課税世帯 「重度かつ継続」に該当しない 「重度かつ継続」
(市町村民税3万3千円未満) 医療保険の高額療養費と同じ 5000円
・市町村民税課税世帯 「重度かつ継続」に該当しない 「重度かつ継続」
(市町村民税3万3千~23万5千円未満) 医療保険の高額療養費と同じ 1万円
・市町村民税課税世帯 「重度かつ継続」に該当しない 「重度かつ継続」
(市町村民税23万5千円以上) 対象外 2万円(2027年3月末
まで)
「重度かつ継続」とは、長期の治療と高額の医療費負担がある状態のことです。具体的には次のとおりです。
・腎臓機能障害、小腸機能障害、免疫機能障害、心臓機能障害(心臓移植後の抗免疫療法に限る)、肝臓機能障
害(肝臓移植後の抗免疫療法に限る)のある方
・医療保険の多数回該当(1年間に4回以上高額療養費に該当)の方
申請の流れ
申請の流れは次のとおりです。
1.市区町村で相談、書類を入手します。
↓
2.意見書の作成依頼
指定自立支援医療機関に「自立支援医療意見書」を作成依頼します。
↓
3.申請
必要な書類を揃えて市区町村の窓口に提出します。
↓
4.「医療受給者証」と「自己負担上限額管理表」が交付されます。
↓
5.受診
指定自立支援医療機関で「医療受給者証」と「自己負担上限額管理票」を提示して受診します。
「医療受給者証」の有効期間は原則90日です。(長期の治療の場合、最長1年)
申請から「医療受給者証」、「自己負担上限額管理票」の交付まで約3か月かかります。
必要な書類
必要な書類は次のとおりです。
・自立支援医療費支給認定申請書
・自立支援医療意見書
・特定疾病療養受療証の写し(持っている場合)
・身体障害者手帳
・健康保険証(同一の保険に係る全員分)
・個人番号にかかる調書
・世帯状況が確認できる書類(世帯全員分)
まとめ
更生医療(自立支援医療)についてご紹介してきました。制度の対象になる方は、この制度を利用して医療費の負担を少しでも減らすようにしましょう。
